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std::filesystem::u8path

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ヘッダ <filesystem> で定義
template< class Source >
path u8path( const Source& source );
(1) (C++17以上)
(C++20で非推奨)
template< class InputIt >
path u8path( InputIt first, InputIt last );
(2) (C++17以上)
(C++20で非推奨)

std::stringstd::string_view、ヌル終端マルチバイト文字列、またはイテレータの組 [first, last) として提供される UTF-8 エンコードされた char シー��ンスからパスを構築します。

  • path::value_typechar でネイティブエンコーディングが UTF-8 の場合、 path(source) または path(first, last) で行われたかのように、パスを直接構築します。 ノート: これは Linux のような Unicode を使用する POSIX システムの一般的な状況です。
  • path::value_typewchar_t でネイティブエンコーディングが UTF-16 (これは Windows の状況です)、または path::value_typechar16_t (ネイティブエンコーディングが UTF-16 であることが保証されます) または char32_t (ネイティブエンコーディングが UTF-32 であることが保証されます) の場合、まずその UTF-8 文字シーケンスが path::string_type 型の一時的な文字列 tmp に変換され、それから path(tmp) によって行われたかのように新しいパスが構築されます。
  • そうでなければ (UTF-8 でないナロー文字エンコーディングの場合と UTF-16 でない wchar_t の場合)、まずその UTF-8 文字シーケンスが std::u32string 型の UTF-32 エンコードされた一時的な文字列 tmp に変換され、それから path(tmp) によって行われたかのように新しいパスが構築されます (Unicode でないマルチバイトまたはシングルバイトエンコードされたファイルシステムを持つ POSIX システムでは、この経路が取られます)。

目次

[編集] 引数

source - UTF-8 エンコードされた std::stringstd::string_view、ヌル終端文字列を指すポインタ、またはヌル終端文字列を指す文字値型の入力イテレータ
first, last - UTF-8 エンコードされた文字シーケンスを表す一組の LegacyInputIterator
型の要件
-
InputItLegacyInputIterator の要件を満たさなければなりません。
-
InputIt の値型は char でなければなりません。

[編集] 戻り値

UTF-8 からファイルシステムのネイティブ文字エンコーディングに変換された後の入力文字列から構築��れたパス。

[編集] 例外

メモリ確保に失敗した場合は std::bad_alloc を投げる可能性があります。

[編集] ノート

ネイティブパス形式が汎用パス形式と異なるシステム (Windows や POSIX システムはいずれもそういった OS の例ではありません) では、この関数の引数に汎用形式を使用すると、ネイティブ形式に変換されます。

[編集]

#include <cstdio>
#ifdef _MSC_VER
#include <io.h>
#include <fcntl.h>
#else
#include <locale>
#include <clocale>
#endif
#include <fstream>
#include <iostream>
#include <filesystem>
namespace fs = std::filesystem;
 
int main()
{
#ifdef _MSC_VER
    _setmode(_fileno(stderr), _O_WTEXT);
#else
    std::setlocale(LC_ALL, "");
    std::locale::global(std::locale(""));
    std::cout.imbue(std::locale());
    std::wcerr.imbue(std::locale());
#endif
 
    fs::path p = fs::u8path(u8"要らない.txt");
    std::ofstream(p) << "File contents"; // LWG2676 の前では、 string_type が wstring
                                         // である MSVC においては、 operator string_type()
                                         // の使用は非標準の拡張によってのみ動作します。
                                         // LWG2676 の後では、 fstream の新しいコンストラクタ
                                         // が使用されます。
 
    // ネイティブ文字列表現は OS の API で使用できます。
    if (std::FILE* f =
#ifdef _MSC_VER
                _wfopen(p.c_str(), L"r")
#else
                std::fopen(p.c_str(), "r")
#endif
        )
    {
        int ch;
        while((ch=fgetc(f))!= EOF) putchar(ch);
        std::fclose(f);
    }
 
    // マルチバイト表現とワイド表現は出力のために使用できます。
    std::cout << "\nFile name in narrow multibyte encoding: " << p.string() << '\n';
    std::wcerr << "File name in wide encoding: " << p.wstring() << '\n';
 
    fs::remove(p);
}

出力:

File contents
File name in narrow multibyte encoding: 要らない.txt
File name in wide encoding: 要らない.txt

[編集] 関連項目

(C++17)
パスを表します
(クラス) [edit]