pow, powf, powl
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ヘッダ <math.h> で定義
|
||
float powf( float base, float exponent ); |
(1) | (C99以上) |
double pow( double base, double exponent ); |
(2) | |
long double powl( long double base, long double exponent ); |
(3) | (C99以上) |
ヘッダ <tgmath.h> で定義
|
||
#define pow( base, exponent ) |
(4) | (C99以上) |
1-3)
base
の exponent
乗の値を計算します。4) 型総称マクロ。 いずれかの引数が long double 型の場合は
powl
が呼ばれます。 そうでなく、いずれかの引数が整数型または double の場合は pow
が呼ばれます。 そうでなければ powf
が呼ばれます。 少なくともひとつの引数が複素数または虚数の場合、マクロは対応する複素数の関数 (cpowf, cpow, cpowl) を呼びます。目次 |
[編集] 引数
base | - | 浮動小数点値としての底 |
exponent | - | 浮動小数点値としての指数 |
[編集] 戻り値
エラーが発生しなければ、 base
の exponent
乗 (baseexponent
) が返されます。
定義域エラーが発生した場合、処理系定義の値 (サポートされていれば NaN) が返されます。
極エラーまたはオーバーフローによる値域エラーが発生した場合、 ±HUGE_VAL
、 ±HUGE_VALF
または ±HUGE_VALL
が返されます。
アンダーフローによる値域エラーが発生した場合、 (丸めた後の) 正しい値が返されます。
[編集] エラー処理
math_errhandling で規定されている通りにエラーが報告されます。
base
が有限な負の値で exponent
が有限な非整数の場合、定義域エラーおよび値域エラーが発生するかもしれません。
base
がゼロで exponent
がゼロの場合、定義域エラーが発生するかもしれません。
base
がゼロで exponent
が負の場合、定義域エラーまたは極エラーが発生するかもしれません。
処理系が IEEE 浮動小数点算術 (IEC 60559) をサポートしている場合、
- pow(+0, exponent) は、
exponent
が負の奇数であれば、+∞
を返し、 FE_DIVBYZERO を発生させます。 - pow(-0, exponent) は、
exponent
が負の奇数であれば、-∞
を返し、 FE_DIVBYZERO を発生させます。 - pow(±0, exponent) は、
exponent
が負の有限な偶数または非整数であれば、 +∞ を返し、 FE_DIVBYZERO を発生させます。 - pow(±0, -∞) は +∞ を返します。 また、 FE_DIVBYZERO を発生させるかもしれません。 (C2x未満)
- pow(+0, exponent) は、
exponent
が正の奇数であれば、 +0 を返します。 - pow(-0, exponent) は、
exponent
が正の奇数であれば、 -0 を返します。 - pow(±0, exponent) は、
exponent
が正の非整数または正の偶数であれば、 +0 を返します。 - pow(-1, ±∞) は
1
を返します。 - pow(+1, exponent) は、任意の
exponent
について (exponent
がNaN
であっても)、1
を返します。 - pow(base, ±0) は、任意の
base
について (base
がNaN
であっても)、1
を返します。 - pow(base, exponent) は、
base
が有限な負の値でexponent
が有限な非整数であれば、NaN
を返し、 FE_INVALID を発生させます。 - pow(base, -∞) は、任意の
|base|<1
について、 +∞ を返します。 - pow(base, -∞) は、任意の
|base|>1
について、 +0 を返します。 - pow(base, +∞) は、任意の
|base|<1
について、 +0 を返します。 - pow(base, +∞) は、任意の
|base|>1
について、 +∞ を返します。 - pow(-∞, exponent) は、
exponent
が負の奇数であれば、 -0 を返します。 - pow(-∞, exponent) は、
exponent
が負の非整数または偶数であれば、 +0 を返します。 - pow(-∞, exponent) は、
exponent
が正の奇数であれば、 -∞ を返します。 - pow(-∞, exponent) は、
exponent
が正の非整数または偶数であれば、 +∞ を返します。 - pow(+∞, exponent) は、任意の負の
exponent
について、 +0 を返します。 - pow(+∞, exponent) は、任意の正の
exponent
について、 +∞ を返します。 - 以上のいずれでもなく、いずれかの引数が NaN であれば、 NaN が返されます。
[編集] ノート
pow
は負の値の根を取得するために使用することはできませんが、 exponent
が 1/3 である一般的なケースに対しては cbrt が提供されています。
[編集] 例
Run this code
#include <stdio.h> #include <math.h> #include <errno.h> #include <fenv.h> #pragma STDC FENV_ACCESS ON int main(void) { // typical usage printf("pow(2, 10) = %f\n", pow(2,10)); printf("pow(2, 0.5) = %f\n", pow(2,0.5)); printf("pow(-2, -3) = %f\n", pow(-2,-3)); // special values printf("pow(-1, NAN) = %f\n", pow(-1,NAN)); printf("pow(+1, NAN) = %f\n", pow(+1,NAN)); printf("pow(INFINITY, 2) = %f\n", pow(INFINITY, 2)); printf("pow(INFINITY, -1) = %f\n", pow(INFINITY, -1)); // error handling errno = 0; feclearexcept(FE_ALL_EXCEPT); printf("pow(-1, 1/3) = %f\n", pow(-1, 1.0/3)); if(errno == EDOM) perror(" errno == EDOM"); if(fetestexcept(FE_INVALID)) puts(" FE_INVALID raised"); feclearexcept(FE_ALL_EXCEPT); printf("pow(-0, -3) = %f\n", pow(-0.0, -3)); if(fetestexcept(FE_DIVBYZERO)) puts(" FE_DIVBYZERO raised"); }
出力例:
pow(2, 10) = 1024.000000 pow(2, 0.5) = 1.414214 pow(-2, -3) = -0.125000 pow(-1, NAN) = nan pow(+1, NAN) = 1.000000 pow(INFINITY, 2) = inf pow(INFINITY, -1) = 0.000000 pow(-1, 1/3) = -nan errno == EDOM: Numerical argument out of domain FE_INVALID raised pow(-0, -3) = -inf FE_DIVBYZERO raised
[編集] 参考文献
- C11 standard (ISO/IEC 9899:2011):
- 7.12.7.4 The pow functions (p: 248-249)
- 7.25 Type-generic math <tgmath.h> (p: 373-375)
- F.10.4.4 The pow functions (p: 524-525)
- C99 standard (ISO/IEC 9899:1999):
- 7.12.7.4 The pow functions (p: 229)
- 7.22 Type-generic math <tgmath.h> (p: 335-337)
- F.9.4.4 The pow functions (p: 461)
- C89/C90 standard (ISO/IEC 9899:1990):
- 4.5.5.1 The pow function
[編集] 関連項目
(C99)(C99) |
平方根 (√x) を計算します (関数) |
(C99)(C99)(C99) |
立方根 (3√x) を計算します (関数) |
(C99)(C99)(C99) |
2つの値の二乗和の平方根 (√x2 +y2 ) を計算します (関数) |
(C99)(C99)(C99) |
複素冪関数を計算します (関数) |
pow の C++リファレンス
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